【決算情報分析シリーズ】Facebook|2021年1-3月期
今回、紹介する決算情報の分析シリーズは【Facebook, Inc.】となります!決算時期は、Q1 2021(2021年1-3月)です。
✔︎ ポイント
・売上高が$26,171M(前年同期比147%)と大幅成長
・Facebook社のApp(FacebookやInstagramなど)のユーザー数は右肩上がりに成長
・世界的なプライバシー規則の厳格化が、広告売上に大きく影響する可能性がある
トピックス
全体売上
2021年1Q(2021年1-3月)は、前年同期の新型コロナ初期による世界的な広告需要減の反動と今四半期の広告需要の高まりや広告単価上昇が重なり、売上高が$26,171M(前年同期比147%)に成長した。これは、2018年1Q以降最高の売上高である。
営業利益と純利益
また、営業利益$11,378M(前年同期比193%)、当期純利益$9,478M(前年同期比193%)と大幅成長となった。また、決算発表後の株価は前日比+7.3pt上昇。
地域別全体売上
各地域の売上高は回復傾向が続き、全て前年比較でプラスとなった。特に、ヨーロッパ(前年同期比+53pt)やアジア(前年同期比+47Pt)は、高い成長率となった。また、費用面は販管費が前年同期比124%に増加。
ユーザー数と広告単価
FacebookによるMAUは、3.45B(前年同期比115%)と高い成長率を見せた。これは、FacebookとInstagramの牽引によるものだと考えられる。また、広告単価は、新型コロナによる前年同四半期の反動と広告需要増加により前年同期比128%に成長。※MAUは、Facebook, Instagram, Messenger, WhatsappなどFacebook社のAppを全て含む
FacebookやInstagramで、動画を視聴するユーザーが増加していることにより、彼らのプロダクトであるストーリー広告や動画広告が成長していることが考えられる。
今後の展望
決算説明会で、CFOのデイブ・ヴェーナー氏は、2021年1~3月は広告収入の伸びが大きく伸長したことに満足していることを示した。これらは、前年同期比で広告単価が約30%増加し、広告主数が12%増加したことによるものだと要因を分析した。
また、広告事業の成長は、明確な数字こそ示さなかったものの、2021年の残りの月も主要広告主によって牽引され続けると予測した。
一方で、iOS14.5アップデートによる世界的なプライバシー規則の厳格化により、広告ターゲティングの精度の逆風になるとの見解を示した。
Facebookは、広告による収益がメインであるため、デジタル広告におけるターゲティング精度の悪化は大きな痛手となる。
Facebookとしては、今後も世界的なデータ規制が強まっていくトレンドになるだろうとし、この規制が大きな痛手にならないよう、今後も規則変更に注視していく方針を示した。
また、2021年期収益予想は発表しなかった。
参照
FB Earnings Presentation Q1 2021
終わりに
【Facebook, Inc.】の別四半期の決算分析はこちらから!
【2020年1~3月期】におけるその他企業の決算分析はこちらから!