【決算情報分析シリーズ】Twitter, Inc.|2021年1-3月期

今回、紹介する決算情報の分析シリーズは【Twitter, Inc.】となります。決算時期は、2021年1~3月期です。

✔︎ ポイント
・2021年1~3月は、総売上は10.4億ドルで前年同期比128%と成長
・日本は、引き続き第2の市場で1.7億ドル(前年同期比130%)
・3月におけるブランド広告アプリ広告の成長が主な要因

トピックス

全体売上

2021年1Q(1~3月)は、総売上高は10.4億ドル(前年同期比128%)、営利は5,200万ドル(前年同期比88%)となった。主軸であるインターネット広告の領域において、3月におけるブランド広告MAP(Mobile App Promotion)の売上が前年同期比で大きく成長したことが主な要因である。

そのメインの収益の柱であるインターネット広告の収益は、8.9億ドル(前年同期比132%)と成長した。これは、全体約9割弱をも占めている。さらに前年同期比132%と大きく成長した要因は、視聴者数の増加やデジタル広告に対する広告主の需要が高まったためであると考えられる。

mDAUについて

2021年1-3月のmDAU(※1)は、過去最高の1.99億人(前年同期比120%)と伸長した。継続的な製品の改善と時事問題をめぐる投稿が世界各国で活発化したことによる高成長だと考えられる。また、今四半期以降の2021年は、mDAU成長率は低いものになると予測している。

※1 mDAUとは・・・Monetizable Daily Active Usersの略

広告収益をメインとしてる「Twitter, Inc.」 は、ユーザーが単に増えるだけではなく、マネタイズすることができるユーザー、つまり広告収益に繋がるユーザー(例:広告をクリックするユーザーなど)の増加数を注視している。

現状

各国における売上

広告収益における地域別の収益は、米国が5.56億ドル(前年同期比119%)、米国外が4.8億ドル(前年同期比141%)と、特に米国外からの広告収益が大きく成長した形となった。

日本は、引き続き世界で2番目の市場として規模を維持し、1.7億ドル(前年同期比130%)となった。これは、Twitterの総売上の16%を占めていることになる。ブランド広告およびダイレクトレスポンス広告では、広告フォーマットの刷新、測定方法の改善、新しいブランドセーフティーコントロールの導入など、があり、これらが大きな成長の要因である。

アップデート情報

広告プロダクト

Amplify広告では、プレロール広告の視聴体験の改善に注力した。具体的には、広告主のブランドロゴを目立つよう表示させた。初期のテストでは、ブランドの好感度が向上(広告想起が10%増加し、7%増加)した。

AppleのiOS 14.5アップデートに関連するプライバシーポリシーの変更に備えて、Apple独自の測定ソリューションであるSKAdNetworkとの統合を拡大。これらの影響がどの程度売上に影響するのか、まだ完全に把握はできていないが、この統合により、インストールあたりのコストパフォーマンスを維持しながらMAP広告を掲載できるiOSデバイスの総数が30%増加した。

広告主は自由にユーザーの会話参加設定を利用できるようになった。広告用ツイートに返信できるユーザーのコントロールが可能となった。

2021年1-3月には、TAG(Trustworthy Accountability Group)のブランドセーフティ認定を取得しました。TAGとのパートナーシップは、Media Rating Council(MRC)およびGlobal Alliance for Responsible Media(GARM)との継続的な取り組みを補完するものであり、独立したブランドセーフティ認定に対するTwitterのコミットメントをさらに強化するものです。

広告プロダクト以外

スペースの拡張、Revueの買収など、クリエイターが面白い会話を始めるためのツールを増やすことに注力した。

Twitter上での音声によるリアルチャットサービス「Spaces」を公開。iOSだけでなく、Androidへの対応を開始するなどサービスを拡大。

主要なパブリッシャーが提供するビデオコンテンツをパッケージ化した広告サービス「Curated Categories」を開始。広告主は選択したコンテンツに対して独占的にプレロール広告を掲載可能となる。

今後の展望

2021年4-6月は、総収入は9.8億ドルから10.8億ドルの間になると予想。GAAP営業損失は、1.7億ドルから1.2億ドルの間になると予想。

その他

第1四半期は、スペースの拡張、Revueの買収、Twitterでのメディアの共有・閲覧方法の改善など、クリエイターが面白い会話を始めるためのツールを増やすことに注力した。

※スペース:Twitter上で音声ライブ配信ができる、iOS・Android版Twitterの新機能「スペース」を正式に提供開始すると発表

また、誰でも簡単にTwitter上でニュースレターを開始、公開、収益化できるサービスであるRevueを買収。 4K画像のアップロードや表示、タイムラインで切り抜きすることのない縦型表示など、Twitterでのメディアの共有や閲覧方法を改善するためのテストを開始。

参照

Tweet from Twitter Investor Relations

Twitter Announces First Quarter 2021 Results

Q1 2021 Letter to Shareholders

その他

Twitter, Inc.の別四半期の決算分析はこちらから

【2020年1~3月期】におけるその他企業の決算分析はこちらから

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